熊野を歩く
トップ認定旅館民宿遊び体験自然野菜特産品紙芝居
店舗
最新情報|熊野を歩く|問い合わせ
箱石浜から葛野浜を歩いてみました
2004.9.25
ハマベノギク トウテイラン ハマゴウ
●丹後地方に分布する植物の特徴
温暖湿潤気候帯(アリソフ亜熱帯)の地域にあって、対馬海流や海からの風で海岸には漂流物が多いですが、種子や球根類も漂着し定着し、南方・北方系の植物が共に生息して種類も固体数も多く、花の色も美しく大型のものが沢山あります。また山地の植物が海岸まではい出していたり、海浜植物に加えて固有種や中国大陸と同じ種類や同属の種類が多く自生する貴重な地域であります。
箱石浜から葛野方面を臨む 箱石浜から沖を望む 葛野浜でのサーフィン

トウテイランについて

1. 名 前
トウテイランは「ごまのはぐさ科」の多年草で語尾の「ラン」は、カトレア・シンビジュウム・えびね・しゅんらん・ふうらん等の「らん科植物」の蘭では無く藍(ラン)の意味であり、中国の有名な湖「洞庭湖」の水の色のように美しい「あい色(藍色)」の花が咲きますので洞庭藍(トウテイラン)と呼ばれるようになりました。

2. 分 布
 日本特産の珍しい植物で、京都府網野町・久美浜町、兵庫県でほんの少し(絶滅?)、鳥取県では羽合町・泊村の砂丘や断崖、島根県隠岐島の断崖絶壁にだけ自生しています。特に網野町浜詰から久美浜町箱石・湊宮の海岸一帯は昭和30年代までは美しい景観が見られました。(山陰海岸国立公園のフロラを代表する貴重なもの)残念な事に環境の変化や心ない人の採集等でその数は少なくなって場所によっては絶滅しました。

 丹後西部砂丘では保護しようと、平成4年9月京都の自然200選に「トウテイラン・ハイネズ群落」として自生の多い箱石砂丘が籍定されました。また、絶滅が心配されることから、近畿や日本の絶滅危惧種(レッドデエーターブック)に指定されています。なおこの一帯は海岸砂丘植物が自然の状態がまだ残っていますし、重要な砂丘地でありますので自動車の乗り入れが禁止され海岸砂丘植物全体が保護されています。

3. 特 徴
草丈は40〜60cmで、葉は対生し茎と共に白くて軟らかな綿毛で全体が覆われて、花の早いものでは7月中旬から咲き始め、遅いものは11月下句になっても咲き続けます。開花期間が野生の植物の中では非常に長く、咲き方も茎の先や技分かれした先端に穂状に小さな花を沢山つけて咲き上っていきます。花の色は藍色で濃淡に多少の差はありますが、秋の深まりと共に色が濃く一層冴えてきます。一つの花の寿命はあまり長くはありませんが、早く咲いた下の方の花は結実していますのに茎の上の方には美しい花が咲き、更にその上には蕾をつけて咲き登って、長い花穂は30cm以上になります。
花の色は野生状態では白花の記録は見つかりませんが、実生繁殖では極めて稀に白花の固定株が出現しています。

4. 性 質
日照と乾燥・風通しには非常に強くて、排水のよい深い土壌を好みます。
 日陰で育ったものや日照不足の株は徒長したり、花の数も少なく藍色が薄くなります。病気や害虫には強く被害株をほとんど見かけません。

5. 栽培方法
花壇・鉢・プランター植えに適し、場所は日当たりと風通しが良ければ土壌は特にえらびませんが、できれば耕土が深くて排水のよい土壌が適しています。
風が強くて空気の乾燥し、冬の寒さや夏の暑さの厳しい環境に自生していますので、花壇(地植)鉢植え共には葉が萎れる強い水不足以外は灌水の必要はありませんし、無肥料でも長い期間にわたって咲き続けます。肥沃地や肥料が多いと草丈が高くなって倒れる原因になります。
■トウテイランについてのお問合せ先は…自然公園指導員 富川惇志氏へ 0772-82-0648
 函石浜遺跡のページに戻る  熊野を歩くindexページへ戻る