自然野菜の下ごしらえ・あくぬき
山菜は自然のものですから、買ってくる野菜のように規格に合った姿のよいものばかりというわけにはいきません。それだけに、ちょうど旬を迎えたものだけを入手する必要があります。旬のものだけを厳選して採ればおのずと姿は整います。

●まず、その場で処理を
●アクも持ち味と考えて
●アク抜きは塩ゆでが基本

まず、その場で処理を
 休憩のとき、収穫したものをとり出して、その場でもう一度、ごみ、傷んだもの、異物などを整理し、きちんと束ねて新聞紙で包みましょう。
こうしておくと、家に帰って、荷を解いたとき、目に入るのは食べものとしての山菜です。そうしないと、ごみの山と化した雑草に見え、今さら下ごしらえをしてまで食べようという気がわかなくなってしまいます。
 調理の前にする下ごしらえもあります。持ち帰ってくる間に、切り口が堅くなったり、あくがしみ出して固まったりしたところを包丁で切り落とす、葉を切り離す、ツクシのようにはかまを一つずつとり除くなど、山菜ごとにやることがたくさんあります。これを怠ると、せっかくの旬の山菜もそのよさが100パーセントいかされません。
あくも持ち味と考えて
山菜を一度でも食べたことのある人なら、山菜にあくは、つきものということを実感されているでしょう。
 山菜でも、畑に植えて育てると、姿は立派になりますが、あくは少なく、何となくものたりません。山菜にとってあくは欠点ではなく、野生味そのものと考えてください。あくがあるからこそ、山菜なのです。
 さて、そのあくですが、いくら野生味とはいえ、そのままでは苦味が強くて、おいしく食べられません。
適度に抜くことが大切で、あくを抜きすぎた山菜は食味も悪いものです。
山菜の風味が残る程度に除きましょう。
あくは苦味成分が主なものですが、そのほか舌をさすような辛味、くどい味などもあります。強いあくの残った料理を口にすると、うま味は全く感じられず、その料理全体が、食べるのに耐えられない代物になってしまいます。
 上手にあくを処理することが、山菜愛好者にとってはむずかしいところですが、うまくいったときにはその醍醐味が味わえます。加減は自分でやって初めて会得できるものです。
あく抜きは塩ゆでが基本
 山菜の種類ごとにあくの質が違うように、あくの抜き方もそれに応じていろいろです。
 多くの山菜は、塩でゆでて水にさらすだけで、あくが抜けます。水にさらしている途中で口に含んでみると、あくの残り具合いが分かります。
まだ残っているようなら、一度水を切り、もう一度新しい水でさらします。
 ある山菜に限った特別の処理の仕方については、それぞれ本文で解説してあります。ワラビなどの代表的な山菜のあく抜きについては、図で説明します。
 また、油料理でもあくが抜けるものです。天ぷらや油炒めにすると、あくが油で丸めこまれて舌に感じられなくなるので、あく抜きをしないでそのまま使えます。